【アニメ雑感想】少女革命ウテナ【中毒性のあるアニメ】

「中毒性のあるアニメ」
最近、Twitterにこう書きました。
どこがとか何がと聞かれるとうまく言えず、本編を観てください。と、言ってしまうことになると思います。
ですが、うまく伝えられないなりに感想を書きたいと思います。
私がこのアニメを知ったのは最近のことです。これまでタイトルを聞いたこともおそらくありませんでした。
約20年前の1997年放送なので、当時の私は3~4歳です。
単に観ていなかったのか、観たことがあっても覚えていないのか、そもそも私が住んでいた地域で放送されていなかったのかは分かりません。
この作品を知ったきっかけはニコニコ動画で期間限定の無料配信をしていたからです。
失礼な言い方ですが、あまり期待しないでとりあえず観てみたら面白くて引き込まれました。
演出と音楽
まず、衝撃を受けたのが演出と音楽です。作り手のセンスがすごいと思いました。
このアニメは隠喩が多く、その方法が奇抜だと思いました。なんというか一見意味があるのかないのかよく分かりませんでした。
そして、全体的に風変わりな演出なためどこまでが作り手側が隠喩と意図しているのかは分かりませんでした。
もしかしたら、隠喩ではなく作り手側のお遊びの演出な部分もあるのかもしれないし…
演出で印象的だったのは影絵少女。毎回、核心をついたたとえを影絵少女という形で表現するという発想が斬新でした。
感想などを読んでいると、数多くある隠喩に対して視聴者やファンの間でもいろいろな解釈があるのだなと思いました。
それらの解釈が正しいかそうじゃないのかはよく分かりません。しかし、それを考えてしまうのもこのアニメのおもしろさの1つなのだと思います。
また、音楽で驚いたのは決闘前に流れる「絶対運命黙示録」。
最初聞いた時はなんなんだ、この歌詞は。と思いました。耳に残って離れないインパクトのある曲だと思います。
歌っているのが杉並児童合唱団で挿入歌を児童合唱団が歌うというのも私にとっては新鮮でした。
あと、他の決闘中の曲の歌詞もそのデュエリストの気持ちに関連があるようなのでまた確認したいです。
会話とギャグ回
このアニメは重い内容が多いですが、笑える要素も多かったと思います。
キャラクター同士の会話や間、言葉のチョイスが上手いなと思いました。
そして、ギャグ回。どこからこんな話を思いつくんだろうという感じでした。文字通り腹を抱えて笑いました。
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ウテナとアンシー
メインキャラクターのウテナとアンシーを理解するのは難しかったです。今でも少ししか理解できていません。
ウテナは嫌いではなく好きな部分も多いけれど、時々気に障ると感じてしまう自分もいました。
なんというか主人公らしい部分が良い方向にも悪い部分にも作用しているという感じでしょうか。
正義感に溢れ裏表のない性格はかっこよく見えます。しかし、他人の気持ちに鈍感な部分やお節介な部分は否めません。
ただ、それが彼女らしさであり、それに周りが助けられているところもあるような気がします。
アンシーは最初は何を考えているのかよく分からなかったし怖かったです。だから、好きじゃありませんでした。
だけど、彼女の本心や変化を垣間見るうちに彼女のことを理解したいと思うようになりました。そしてどうか救われてほしいと思いました。
最終話の最後のシーンはセリフや表情を含めて感動しました。
キャラクターの負の部分

登場したキャラクターの負の部分がしっかりと描かれたのも魅力の1つだと思います。
その負の部分に共感や理解したい、救われて欲しいと思うところもあれば理解に苦しむところもありました。
その負の部分が物語の深みを出しているのだと思います。
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個人的に印象に残るキャラクター
どのキャラクターも個性的でしたが個人的に印象に残ったのは若葉、西園寺、七実、梢です。多分、登場順になっているはず…
・若葉
20話「若葉繁れる」は衝撃でした。
若葉が決闘で叫ぶ場面はとても好きなシーンではありますが、言葉や話し方を含めて苦しくなります。
明るい友達だった若葉が大きな嫉妬や劣等感を持っていたことに驚きました。そして、今までと真逆の雰囲気。
見下されているというのはそう感じさせた側には自覚がないことがあるから難しいのだと思います。
時系列が前後しますが、冬芽に負けて落ち込んでいるウテナを心配、叱咤するシーンもとても良かったです。
ウテナにとって大事な友達で必要な存在だったのだと思います。と言うかそうであって欲しい。そして若葉には幸せになって欲しい。
最終話で友人に抱き着かれるシーンは、1話でウテナに若葉が抱き着くシーンを意識しているんだろうなと思います。
かつての若葉とウテナのような関係性がその友人とできたのでしょうか。今度は若葉がウテナ側の立場になったのでしょうか。
・西園寺
最初は乱暴だし傲慢で嫌な奴だという感じでした。
物語が進むにつれて冬芽に対するコンプレックスから成長していく姿、彼と再び良い関係性を築いていく姿は良かったです。
まっすぐなところがあると分かると憎めなくなってくる不思議。
ギャグ回の27話「七実の卵」での七実とのやり取りも面白かった。
あと、昔の見た目が可愛い。
・七実
彼女も気に入らない者を貶めようとする姿から始まったため、嫌な子だなと思っていました。
しかし、ギャグ回には欠かせない存在で災難に遭ったり、優しい面もあったり、純粋な面もあったりで憎めなくなりました。
彼女が自ら制服に戻り、指輪を外しているのはかっこ良かった。
さらに、ウテナのことを心配して忠告する場面は彼女の良さがでていたと思います。
・梢
大人っぽく見えるけれど、実際はそこまで大人ではなく、屈折した感情を持っていてとても不安定な存在に見えました。
幹を傷つけるために自分自身を傷つける姿は痛々しく感じました。だけど、なぜか可愛く見えるし気になる存在。
梢の声もとても合っていたと思います。可愛いし、大人っぽさと幼さを併せ持っているように感じました。
登場話数は多くないわりに、制服、水着、決闘服、体操服、花嫁姿といろいろな姿を見せてくれた点も良かった。個人的に花嫁姿は梢が1番好きかもしれません。
ただ、幹と梢の距離感が物語のあとどのように変化しているのか予想できません。
私には、お互いすれ違わずに上手く相手に接している姿が想像できません。しかし、最終話で一緒にいるのでいい方向に進んでいると信じたいです。
おわりに
このアニメは1回観ただけでは理解しにくいと思います。
キャラクターたちの感情や思惑が絡み合っていて複雑な話でした。
しかし、笑える部分も多く物語のテンポが良いため、観ると止まらなくなります。
そして、最終話まで観たあともう一度観返したいと思うようなアニメだと思います。
私自身は何回観てもこのアニメのすべてを理解することはできない気がします。
それから、その時の精神状態で感じ方がかなり変わりそうなアニメだと思います。
あと、設定や展開が違う部分があるそうですが劇場版や漫画も見てみたいです。
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本ページの情報は2019年11月時点のものです。
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